山種美術館/人物画の魅力

 ポーラ美術館の地階の常設展示コーナーには、まとまった数の日本画がある。そこで初めて岩絵の具の美しさを知った。その後、実はその昔、日本画を習っていたという友人から日本画専門の美術館があるよと教えてもらって来たのがここ。
 残念ながら、今回の展示作品には、私が好きな不思議な透明感をたたえながら見る角度によって様々に光る岩絵の具のタッチを持った作品はなかった。けれども、上松松園の「牡丹雪」は、実物を見て改めて大胆な構図だなと思う。そのくせ、妙なリアリティ。静かな雪の日の一瞬の風景。

 それにしも、以前に勤めていた会社の割と近くにあったことにビックリ。関心がなければ、全く気がつかないということで。