野又穫:カンヴァスに立つ建築 /東京オペラシティアートギャラリー

 空想上の建築物を緻密に描いた作品群。ありそうでいて、どこにもないモノたち。宮崎アニメの背景画をもっと絵画として完成度を高めるとこんな感じになるのかなぁとか。
 一番大きな展示部屋の、展示方法が面白かった。壁にかけるのではなく、天井から直接作品を吊るし、何列も横に並んでいた。全ての作品が宙釣りになった状態で、同じ方向(正面)を向いている。絵によって出来た、見えない壁づたいにグルグル回遊しながら鑑賞。夢って、断片的な像が次々、脈絡なく現れるものだけれど、それに似ている。

 そして、苦行のような怒涛の展示会通い。今年の分はこれで打ち止め。10〜12月の目標達成度は100%。