穴

　
　マドンナの昔のヒット曲『オープン・ユア・ハート』のサビの部分は、そのまんま直訳すると大体こんな感じだった（ような）。
　♪私には錠前があって、あなたはその鍵を持っている。あなたの心を私に開いて。あなたが鍵を入れて回してくれたら、私はあなたに愛をあげるわ…♪
　この映画のソーラ・バーチ演じるヒロインの場合、あなたが私に愛を与えてくれて、鍵を入れるまで、解放させないわよって話。鍵を入れるのが、もう1日早ければ、悲劇は起こらなかったかもしれない。
　そして、ソーラ・バーチの“穴”からは、（結果として）誰も抜け出せない。
　とにかくソーラ・バーチが怖い。ブス顔なんだけど、目が離せない。サスペンスの割りに、謎解き部分や最後のオチは“穴”だらけなんだけど、その多少の“穴”も、彼女の怪演技で、無理やり納得させられてしまいました。
　それにしても。
　サスペンスだとは了解済みで観ていたのだけれど、これほどまでに思春期の愛欲パワー炸裂な映画だったとは、予想外。若さといじらしさと自己チューの大暴走。
　パブリックスクール内の男子シャワールームに、美少女キーラ・ナイトレイがズカズカと入っていくシーンがあるのですが、行きかう大勢の男子生徒の前が全開かつ、全くの無修正。珍しい？映像体験です。女子必見！？