大出翔子展「劇団家族」/ フタバ画廊

 モノクロで、お母さん(推定50歳前後)とその娘(推定20代後半、作者)が、ダイニングでおしゃべりしたり、一緒のお布団で裸で寝たり?、キスしたり!してる写真と、その写真を撮る過程を撮影したビデオがセットの展示。何気ない日常風景も、ショッキングなカットも全てやらせなのです。お父さんも裏方さんとして参加。会場に置かれたポートフォリオのファイルの中に、作者がこのシリーズを撮り続けている理由らしきコメントがある。「ただ、幸せになりたい」と言うお母さん。でもお母さん(の世代)が考える幸せな家族像と、娘(世代)のそれとはかなり違ってるんだよね。それでもやっぱりお母さんは好きだから、娘はお母さんのニーズに合わせて、いつでもちょっとだけ演技をしてて、あるべき家族を成り立たせてあげてるんだよね、きっと。
 ところで。この「やらせ撮影」に、いやいやながらも付き合い続けるお母さんは、平凡さを装っているだけで、実はタダモノではないのかも。お父さんは、喜んでお手伝いしている感じ。多分娘に甘い、いいお父さんなんでしょう。ふふ。
 4/25(日)まで。 11:00-19:00 最終日は17:00まで フタバ画廊 住所:〒104-0061東京都中央区銀座1-5-6 福神ビルB1F
 この洪 浩(Hong Hao)展、大出翔子展はpaint/noteの(id:eyck:20040420)と(id:eyck:20040422)で知って行くことに。興味のある方はid:eyckさんのコメントを読むのをオススメ。より詳しく紹介されています。