ガチンコ対決!縄文vs弥生展/国立科学博物館
まだ学校の教科書には載っていない縄文、弥生の姿をお見せします…というコピーに魅かれて、ワクワクして行ったものの。
フタをあけたら、頭に情報や知識を詰め込むというより、眼で見て、手で触れてみて、体感することに主眼を置いた夏休みの子ども企画。いや、それって子どものためには、とてもいいことなんですけど。でも、一応、オトナの身としては…そうだよな〜考えが浅かったよな〜。
でも、意外に楽しめました。
銅鐸(リアルな複製品)を軽く叩いてみました。想像以上にカーン!と高く響く音がしました。これなら、本気を出して力いっぱい叩けば、ムラ全体に響き渡らせることも充分可能だなぁとか。写真や展示で見る出土品としての青サビだらけのボロボロの銅鐸からは、こういうのは実感できないです。
ただ、いつも誰かが面白がってカン!カン!叩いているので、銅鐸の音色が展示室内のBGM状態(笑)。
他にも、縄文人、弥生人、それぞれの足の骨(本物)を触れて、発達の違いを体感するコーナーとか、卑弥呼はこんなもの食べてたんじゃないかという架空のお膳とか。
この弥生式最高級フルコースは中々美味しそうでした。鯛の塩焼きに、ハマグリとイイダコのワカメ汁、木の芽あえ、サトイモ、たけのこ、豚肉の合わせ煮…。まぁ、最高権力者のお食事なんで、身分の差が始めて発生したという弥生時代、一般ピープルのお食事はもっともっと質素だったんでしょうけど。
また、子どもが興味を持てるような、家畜(縄文犬と弥生犬)比較とか、特に子どもの骨、骨格の分かる展示(縄文、弥生だけでなく、旧石器時代から江戸時代まで)は、異色だなと思って、見ておりました。
で、ガチンコ対決!って、縄文人と弥生人の戦い?と思いがちなのですが、そうではなく、考古学と人類学、どうやって縄文から弥生へ、文化が移行したかについて、それぞれの学説がガチンコしてるという意味のよう。
で、この展示の最初に語られる「弥生時代の始まりが、今までの常識より500年も早かったことが分かりました」というのは、まぁ、なんというか両者の“手打ち”が一応、行われたというのかな。はは。