フォロー・ミー!:新しい世紀の中国現代美術/森美術館

 前の秘すれば花展(東アジアの現代美術展)のときも、同じことを感じたのだけれど。

 中国って、やっぱ勢いが違うなと。いや、同じ東アジア、漢字文化圏のお国だけれど、日本や韓国とは、全く違う感じが。なんというか、良くも悪くも無邪気で大らかでストレートというか。(それに対し、よくも悪くも繊細なのがこちら側。)

 こんなこと、やっちゃいましたよ〜、どうです皆さん!というノリ。

 あの上海の東方明珠タワーの針のような先っぽを人差し指一本で、ユラユラとバランスを取ってみせる男の映像。「かるがる簡単」

 技術的にはものすごく単純な合成なんだろうし、そのまんま過ぎて馬鹿馬鹿しいといえば馬鹿馬鹿しい。でも、同じことを、例えば東京タワーで、小難しいことを考えがちな日本人アーティストが、やれるかどうか。または、東京タワーにそれだけのインパクトが今、あるのかとか。

 ユラユラ揺れる逆さ上海の街は、どこかマンガちっくであり、今にも崩れ落ちそうな危うさも感じさせられたり。

 ヨボヨボお爺さんから、小学生、路上の物乞いのような人から、怖い怖い公安職員まで、ありとあらゆるタイプの中国人民が次々画面に登場して、テンポの遅いヒップホップミュージックに合わせて、全く同じ振りのダンスを延々踊る「ヒップホップ」。かなりヘン。ヘンだけれど、変化の激しさ、格差があるけれど、今はとりあえず、皆同じテンポ、方向へ足踏みそろえて進んでるということなのかなぁとか。

 でもまぁ、何といってもポスターにも使われている、大判の写真作品。「フォロー・ミー!」が全てをあらわしてるかなと。

 マックのMマークにヴィトンなどのブランド品のロゴ、万里の長城をイメージさせる壁の絵、文化大革命、五輪マーク等々、グローバル化を思わせる色んなモノが散りばめられた黒板の真ん中に大きく書かれているのは中国語・英語両方の表記で「中国よ、世界に向かって進もう。世界よ、中国について学べ!」。

 バブル期の日本は、こんな堂々たる自国主張、しませんでしたよ。恐るべし中国、です。