…で、食育って何?

 食育基本法がいつの間にやら施行されたんだそうで。

 食育基本法とその問題点については、こちらのサイトが分かりやすい上に詳しいです。
 ザ・大衆食堂つまみ食い :http://enmeshi.way-nifty.com/meshi/2005/07/post_1dc5.html

 
そのエンテツ先生がブログでも指摘されている
「関係者のご都合主義な勝手な解釈ぶり」
について。

 ほんのちょっとだけ「食育」について、私も記事検索等で調べたことがありまして。*1アプローチは違えど結果は全くもって同じ印象を持ちました。

 早い話、食育って何だと思っているらしいかというと、政治家的立場の人の発言は「食料自給問題対策」「食の自己責任の取れる国民の育成」「古きよき(悪しき)家庭を守る母の復活」。
 農業関係者は「食物がどうやって出来るか知ってもらうこと」要は、こんなに大変なんだよ!というようなこと。それはちょっと違うんでないか?

 一方、食品業界、例えば消費の落ち込んでいるいわゆる日本の伝統食メーカーは「伝統食の見直しがされること」
 加工食品メーカー的なところは「自社商品の良さを伝道するコミュニケーションツール*2 *3

 つまり新しいビジネスチャンスという解釈。

 ところが、各方面から食育を担う役割を一方的に期待されているらしい(?)お母さん方は、1年くらい前のある調査によると殆どは「食育って何?」状態。そのお母さん方の反応は正しい。だって実態のない言葉だから。

 でも、「食育」知ってます、というお母さんの回答は
「子どもの頭が良くなるようなメニューとか、食べ合わせを教えてくれること」
 意識の高い(?)一部のお母様のニーズは「頭がよくなる食」らしい。

 そして食育を教えるらしい教育現場、例えば小学校では
「今は、朝ごはんを食べてこないとかそういうレベルの話じゃなくて、給食だけが1日のうちで温かい食事を食べる機会だという子は意外に多いらしい。最近、5千円札だけを子どもに渡して『これで一週間、好きなの買って食べてて』という家庭の話も聞いた。先生方は、キレイごとの食育どころじゃないでしょう」
という話を、知り合いのお母さんから聞いたばかり。

 で、結局、何のための法案なのか。私もよく分からないのです。昨今の反ジェンダーフリーとか、他にも何か愛国的な動きと関係してたら嫌だな〜。考えすぎですか。

 追記:食育基本法http://www.ron.gr.jp/law/law/shokuiku.htm

*1:もちろん、「食育」をビジネスチャンスとして狙っているところからの下請け仕事です。

*2:わが社はこんなに食育を考えてます(だから、いい商品です。)とか、うちの商品を使えば、家庭で簡単に食育できますとか。

*3:参考:マクドナルド「食育の時間」:http://www.chantotaberu.jp/index.html