紳士の社交場にて

 なぜか、かいがいしくおもてなしをしてくれるバニーガールさんに囲まれながらお食事。

 バニーガールというコスプレは、想像以上に厳しい労働であることを実感。皆さん、谷間のところに、乳間ネックレス…じゃなくて、ライターを挟みこんでおられ、女の私でも目が釘付け。


 “欧米社会における紳士の社交の場「クラブ」組織をモデルに誕生した”お店だそうですが、百円ライターというのが泣かせます。


 いただいたコース料理はどれも美味しかったですが、例えばお通し(?)が「マグロのトロロ和え」「フランス産鴨肉とキノコロースト」「タコキムチ」と、和洋韓折衷で、以下に続いたものも、無国籍というか不思議な取り合わせ。いえ、どれも美味しいんですが。


 隣のテーブルは、毒オサーン3人組。時にバニーの人に粉をかけつつ、大声で「天皇家のメンバーのお血筋関係」「韓国、特に済州島の女はいい」などなど、ひたすら香ばしすぎる話題を繰り広げるので、耳ダンボ状態。


 でも、バニーガールさんたちは、本当にかいがいしいというか、笑顔を絶やさず、いつも脇に跪いて、お料理やらおシボリやら、飲み物やらをタイミングよく出してくださる。


 この感じ、何かに似ている、似ている、似ている…と思いだしたのは、ソウルで韓定食を食べたときの、チマチョゴリを来た女性たちの接待攻撃。焼き魚まで、目の前でお箸でむしってくれる丁寧さ(過剰さ)よ。“選ばれたメンバー様”は、これに“やすらぎ”を感じるのでしょう。


 まさにあのお通しは、全てを物語っているのですね。