タマゴの謎

 簡単なバイキング形式のホテルの朝食。これは自体は珍しくもなんともないのですが。
 我々夫婦にだけ一方的にスクランブルエッグが付いたのは、何ゆえ?
 確かに、JTBのツアー客の皆様にはもれなく付いているようでした。朝食特典???
 初日、他のメニューとは離れたところにぽつんと置かれたスクランブルエッグの大皿。あれは、よくよく考えてみたらJTB客が集団で固まって座っているエリアの脇にありました。初日にカメリエーレ(給仕の男性)に「これもどうぞ」と言われたのは、恐らくJTB客と間違われたためでしょう。
 そして2日目。「JTBの方ですか?」とカメリエーレ氏に尋ねられたのは、ツアー客は1泊限りなのに、2日続けて現れたからでしょう。「個人客ですよ」と答えたら、その日、卵料理は付かず。
 ところが。
 3日目。出来立てアツアツのスクランブルエッグが2皿(大盛)を、カメリエーレ氏が厨房から運んで我々のテーブルに。この日は「また、間違われたかな?ラッキー!」ぐらいに思っていただくものの。
 さすがに4日目。「私たちJTBじゃないですよ」と、ことわりを入れる。が、ニコニコ顔で「いいんですよ、召し上がれ」。
 この調子で結局、毎朝、アツアツのスクランブルエッグをいただきました。
 当然ながら他の外国人個人客も、我々の卵料理に気がつくわけで。
 フランス人カップルがカメリエーレに「私たちにはアレ(我々のテーブルの卵料理を指差して)はないのか」と言うと「では、今からお作りいたしましょうか?(有料のニュアンス)」「なら、いらない」。
 イギリス人ファミリー*1も「我々にもアレを」「お作りしましょうか」「いくら?」(値段は聞こえず)「じゃ、人数分それを」。カメリエーレ氏、オーダーのメモを取る。
 団体ならばサービスでもれなく付くのかというと、そうでもなく。ロシュの泊り込み会議か研修かなにかがこのホテルであり、イタリア人集団が朝食に押しかけた日もあったが、卵料理はなく。*2
 チェックアウト時にどれだけ法外な?卵料理料金を取られるのか。ドキドキしておりましたが、やはり宿泊料金のみの請求。スクランブルエッグは何だったのか。わざわざ尋ねて、ややこしくするのもどうかと思ってそのまま退散。

 ちなみに泊まったのはホテル アルバ二(http://www.hotelalbani.it/firenze/ewelcomefi.htm)。
 ホテルサイトでのレートは350ユーロ/日とありますが、予約サイト(http://www.venere.com/)経由で、この期間中は120ユーロ/日(朝食は自動的に込み)。予算オーバーだけれども、直前で選択肢がそれほど無かったことと、なんとなくお得感にかられて決めることに。
 実際のホテルは、サイト内画像に比べて、写真うつりがいいなぁ(笑)という感じですが、室内の清潔感、水周り・エアコン等の設備、スタッフの対応には(卵抜きでも)大満足。

ところで、

*1:ここのお父さん、朝から背筋をピンと伸ばして、小さな息子に「紅茶は音をたててすするものではありません」と注意したりで、いかにも英国人!だった。

*2:それにしても、イタリア人客がいるだけで同じ場所が、とたんに騒々しくなるのは何故?