大義史観

 NHKの「その時 歴史は動いた」はいい番組だと思うのだけれど。
 鎌倉幕府の腐敗、および民衆をないがしろにしたやり口に、乱れた世を正そうと後醍醐天皇楠木正成らと挙兵し…みたいな解説の、「乱れた世を正そうと」というナレーション部分が気になる。
 昔の人は、そんなに道徳的な理由や建前で戦争してるのかなと。私は人は原則、己の欲望に基づいて動くものだと思います。
 たまたま、フィレンツェの都市の興亡に関する軽い概説書を読んでいて、メディチ家以前から常に、その時経済力をつけてきた勢力が、おのが勢力の拡張のために闘争するという流れを見ているからかもしれません。けれども、別にフィレンツェだけじゃなくて、日本以外の歴史解説って、大抵、その辺のリアリティを追求しているように思うのですが。