日本の新進作家・新花論/東京都写真美術館
新花論というテーマだけに、バラの香り漂う会場。
参加作家が4名。そのうち、2人の男性作家の作品は、キラキラ光るミラーボールのようなオブジェ?、小さな穴を覗き込むとダンシングフラワー?私には観念的過ぎて、わかりません。すいません。
櫃田珠実の作品も、ちょっと期待ハズレ。それまでのは結構、好きだったんですが。
うーん。大きく引き伸ばしたバラ園の写真を壁一面に貼り付けて、それにオーガンジーのような白いカーテンをかけて、床に白い布製のバラの花びららしきものが散らしてある、大きな大きな展示。百貨店のディスプレイみたいで、それ以上の何かは私にはつかめませんでした。残念。
けれども。
赤崎みまの光をテーマにした作品群。他の3人と比べるともっとも小さくて、フレームに収まった写真で、とてもとてもオーソドックス。でも、とてもよかったです。
枯れた(枯れかけの)ほおずき、ゆり、アジサイといった植物の、死ぬ間際に放つ最後の光(命)のイメージを写しとったような作品群。暗い青とほの明るいかすかな緑の綺麗なこと。
漆黒の闇に浮かびあがるぶどう、ざくろ、蓮の花等々の作品群。カラヴァッジョの絵のよう。こちらの方は、ひそやかに息づいている感じがしました。
とにかく両方とも、すごく作りこんで撮影されたもののように思えます。また、両方の作品ともイルフォクロームプリント。これも何かプラスの効果になっているのかもしれないなと思ったり。とにかく色がキレイ。