ツィガーヌ

 もう、遠い昔のように思えるMusical Baton。バトンを受け取ってくれたマーマレード部(http://nimono.exblog.jp/)のsimamelonさんの“よく聞く、または特別な思い入れのある5曲”の中にあったラヴェルのツィガーヌという曲がずっと気になっていた。図書館で偶然、収録されているCDを発見。

ツィガーヌ

ツィガーヌ

 
 それを聴いていたら、「同じ曲、ウチにあるCDのどれかにも入っていたぞ」とオット。ツィガーヌ、ツィガーヌと名前を言われても全く分からなかったけれど、曲を聴いて初めて思いあたるフシが出てきたらしい。

 で、ウチにあったのはこれ。

ルーヴル(パリ)・リサイタル

ルーヴル(パリ)・リサイタル

 奇しくも東西天才美(少)女対決。

 ツィガーヌはロマ(ジプシー)を意味し、全編がハンガリーの民族舞曲チャールダーシュのリズムに彩られているらしいのですが、simamelonさんの言うとおり、奏者によって随分と解釈の違うこと!

 私なりに勝手に表現するなら。

 ジャニーヌ・ヤンセンの弾くツィガーヌには、ロマの哀感や、白地に赤のカロチャ刺繍を施された民族衣装を着た女の子たちのひるがえすスカートの裾のレースが揺れる様を残しつつ、繊細で優美な感じ。

 対する庄司紗矢香は、民族舞曲…というより現代舞踏。装飾のない全身レオタード姿の人がキビキビ踊ってるような、力強さというか。極太の筆で一気に引かれる、墨文字の線のイメージ。

 私の好みとしては、庄司紗矢香の方かな。彼女の凄さを再確認いたしました。