さっそく、何がなんだか分からない

16年前の中国旅行時に撮った上海写真を見てみたいと思い、実家の母から渡されたネガを取り出してプリントしようとしたところ、信じがたい事実が発覚。ネガ同士がくっついていたり、カビのようなものが付着していたり、静電気で埃をかぶっていたりで大変な状態になっていた。
学生時代の本や、旅行の写真は整理してダンボール2箱に入れて実家に預かってもらっていた。
ところが3年前に突然、
「あー、あれ邪魔だったから全部、捨てたよ。写真はネガだけがあればいいでしょ。袋にまとめておいたから」
と母から告げられてしまった。一応、田舎の広い家とはいえ邪魔してたのは悪かったけれど、捨てるならその前に声をかけてくれればいいのに。いや、忙しさにかまけて放置しておいた私が悪いのか。本はともかく、アルバムに入れていたのは自分が撮った写真だけでなく、パンフレットその他色々で、ネガだけとっておけばいいというものでもなかったのだ。ヘタにキチンとまとめておいたのが裏目に。
で、彼女がまとめておいた袋というのを、この週末に初めて全部開けたところ、1部を除いてスリーブ袋から取り出されたむき出しのネガが、輪ゴムでグルグルに縛ってあって仰天。
写真屋に頼んでも、乳剤が剥がれないという保証はできないから預かれないと断られた。結局、以前お世話になっていたレンタル暗室のオジサンに電話し、水に付けて指の腹でこすれば回復する可能性もあるというアドバイスをいただき、実行。
週末は結構、この件に時間をとられた。(中国以外の写真も沢山あったし。)一部の隙もなく密着していたネガも、時間をかけると剥がれた。カビ、埃らしきものも何とか取れた。ただし、ゴムで縛られていたところはゴムに乳剤が移ってしまっていて、どうしようもなかった。巻かれていた跡が紫色にくっきりと。プリントしたら黄色くなるんだろう。
乾かすために洗濯バサミにネガをぶら下げているうちに、どう考えても旅行写真のネガの本数が少ないことに気づく。途中が不規則に無くなっているし、終わりの方の数日間はばっさりない。
まとめておいたという袋の外面のきれいさにすっかり油断していた。不覚。一部だけしか確認せず中身全てをその場で確認しなかった私が悪いのか。けれどもスリーブ袋から出すなんて、全くの予想外。しかも、半分ぐらいが欠けているなんて。あの人のやることは、さっぱり分からない。