猫バカ

母の電話報告によると、実家の飼い猫さくらの点滴通いは相変わらず続いている。連れて行くのは父。
さくらは最初のうちはささやかな抵抗を試みていたものの、すぐに諦めて、嵐の過ぎ去るのをじっと待つのが得策とばかり、神妙な顔つきで大人しくするようになったらしい。
それを見て獣医さんや看護婦さんたちは
「おりこうさんですね〜、えらいですね〜」
と褒めちぎってくれるのだが、父はそれで毎回喜んでいるらしい。
「親バカっていうか、猫バカ?」
とは母の弁。