ねじ式的

廃棄、廃棄、廃棄、廃棄…

 約2ヶ月間、職場の大掃除をしておりました。内装をキレイに変えるためには、中にあるものを全部、移動させなきゃならんということで。


 小さい会社ながら仕事の関係で、膨大な紙資料を抱えている上、長年放置状態だったので、得体の知れないゴミ、埃がすごかったことこの上なし。私は顔以外の全身にカサブタのような湿疹ができたのだけれど、逆に顔だけ赤く腫れてしまった女子社員の方も。病名はそれぞれ違うものの、この大掃除が遠因で引き起こされたんじゃなかろうかと疑っております。


 画像は、GM直前の内装工事が入る直前の職場。業者に引き取ってもらう粗大ゴミにA4サイズの「廃棄」紙をペタペタと張ったところ。無数のゴシック体で統一された「廃棄」の文字が、フロアのいたるところで、色んな角度で踊っている。


 それをぼんやりと眺めているうちに、かなりシュールな情景に見えてきたのでした。(画像は差し障りのない範囲のみのアップなので、伝わりにくいかもしれないけれど)


 まずは、大声で「廃棄!廃棄!廃棄!廃棄!」とこちらに向かって怒鳴っているような、一種の妄想状態に陥りそうになる。実際の意味を超えて、暴力的に訴えられるような感じ。


 次に、ちょっとヘンな言い方かもしれないけど「廃棄」という文字が「廃棄」に見えなくなる。意味を認識しなくなって、得体の知れない記号のような感じ。「ねじ式」の中に出てくる、眼の看板がいっぱいのコマのような。


 ところが、そんな違和感もひと時のことで、すぐになーんにも感じなくなる。当たり前ですか、そうですね。


 でも、テレビとか雑誌とか、街中の広告とか、おかしな言説やニュースに囲まれている日常もこんなものかも、だったり。