暑い夏にステキな話題を

 お隣に住んでいる「私、敏感というか見ちゃうのよ〜。箱根のホテル(フローリング床)でも、ヘンな水滴が点々と部屋の中にこぼれていたし」という奥さんが、通路側の洋室で深夜、一人で寝ているときに金縛りにあって、首をキューと誰かに締められたので、以来、ベランダ側の和室でご主人のイビキを我慢してでもいっしょに寝るようになった、というお話を聞く。

 私も同じ間取りの通路側の洋室で寝ている。その話を聞いた夜、先に一人で寝ていたら、廊下をお隣の方角から、走ってくるというより、滑ってくるような、ものすごい速さを感じさせるザザザザザーッという音とともに、誰か、多分女性が複数、玄関の前にやってきた気配を感じる。

 ドアをトトトト…と小刻みに軽く叩きながら「開けなさい、早く開けなさい」という声。あー、社宅の誰かが何かお知らせにきたのかなぁと起きようとするも、体が動かない。

 そのうち鍵穴を金属棒のような固いもので、カリカリと引っかくような音がするような、しないような。ここで「あー、いつもの反覚醒状態*1だな」と、思い至る。

 大体、それは就寝直後か、明け方の目覚める少し前に起きることが多い。多いと言っても年に2回くらいだけど。

 現実に外でそういうことが起きていることもあるけれど、そうでない時もある。そうでないと判断するときは、あまりに非現実的なとき。今回のもそう判断。多分、お隣の奥さんが首を絞められたというのも、こういう状態にあったからじゃないかなぁと。

 で、箱根のホテルで水滴が点々としていた、というのは同宿していた痴呆が始まりかけた彼女の母親が夜中のトイレの後、手を拭かないで室内を歩きまわったからじゃないかな〜と。きっとそうに違いない。

 じゃないと怖くて寝られませんから。
 
 鍵穴カリカリ音は、しばらくしたら聞こえなくなりました。あきらめたのか?

*1:金縛り、と同じかもしれないけれど、正しく横で話していた人の会話を覚えていることもあって、微妙。