ブックバトン②

 続き。
4.特別な思い入れのある本、心に残っている本5冊(まで)
 よく考えてみたら、手元に残っている本って料理本とか、スクラップとか、何かの資料に使えそうとか、最近だと美術展覧会の図録が多い。(>早く気づけ!)思い入れとか心に残る…というとどうか?とちょっと考えてしまった。

 その1:
 

読書について 他二篇 (岩波文庫)

読書について 他二篇 (岩波文庫)

 http://d.hatena.ne.jp/a2004/20040702/p2にも書きましたが、なぜか笑える本。しかも、本をなるべく買わない言い訳にもなる都合のいい一冊。
 その2: 
 
うるさい日本の私 (新潮文庫)

うるさい日本の私 (新潮文庫)

 そんなショーペンハウエル先生に芸風が似ていると思う中島先生。最近の中島先生には色々な批判もあるやに聞いておりますが、初期のこの本や『ウィーン愛憎』には、ただただ、先生の切実な思いが凝縮しております。ショーペン先生に通じる偏屈ぶりには大いに笑わせていだただきましたが、最後は涙してしまいました。

 その3:
 

日本のみなさんさようなら

日本のみなさんさようなら

 極めて限られた文字数の中(毎回500字くらい。)で、いかに凝縮して面白いことを書くか。大変勉強になる映画評(邦画100%で150本分くらい。)。酷評している映画ほど見たくなるのはなぜ???タイトルは映画『日本沈没』で、沈みゆく日本を実況する最後のテレビ放送でアナウンサーが叫ぶセリフらしい。私自身、子供心に激しくトラウマになった映画。リリー氏とツボが似てるのかと共感。
 
 その4:
 
心臓を貫かれて

心臓を貫かれて

 真実は小説よりも100倍奇なり。重い、重すぎるノンフィクション。これを読んで文字通り「心臓を貫かれて」しばらく精神的に立ち直れず。兄はなぜ死刑囚にならねばならなかったのか、一家の中で唯一真っ当なアメリカ市民としてサバイブできた弟が、その理由を求めて家族の記憶を辿っていく…と、アメリカのある暗い歴史が浮き彫りになるという話。負の連鎖が、呪いのように結実する。まるでホラー。

 その5:
 

もの食う人びと (角川文庫)

もの食う人びと (角川文庫)

 改めて「食べ物」「食事をする」ことの重さを知らしめる本。食べる、食べられる、食べさせる。業の深いことよとシミジミと。