修学旅行?のメッカ

 3月半ばのフィレンツェは、決してハイシーズンではないし、この期間は丁度、見本市と見本市の谷間。
 なのに事前のネット検索では、3つ星以下の比較的お手ごろホテルのレートが、それほど安くなかった。それで値段が大して変わらないので、先の4つ星に決めたということもある。
 現地に行って、その理由がわかったような気がしました。
 先生に引率された、まるで修学旅行ノリの(修学旅行とは言わないかも知れぬが)欧米各地からの中高生団体が押し寄せておりました。確かに、ルネッサンス発祥の地フィレンツェはある意味で、欧米文化の京都かもしれない。(ギリシャ・ローマは奈良?)
 欧米各国の普通のティーンエイジャーをまとめて見ることができて、「あー、若者ってどこも、徒党を組んで、キャーキャーうるさくって、礼儀知らずで、ずーずーしいわい」との認識を得ることができました。それが若者のグローバルスタンダード。かつて通った道。
 夜の自由行動中?の男女半々15人ぐらいのグループと、庶民的レストランで一緒になったことがありました。
 女の子は全員、ミネラルウォーター。けれども男の子はワイン、ビールでいきがるところも万国共通だなぁと眺めておりました。
 でも、日本の修学旅行って、今、夕食までグループ単位で自由行動してるのだろうか?少なくとも私のころは、ホテル・旅館で全員一緒で取っておりました。
 それに、ちゃーんと英語でオーダーその他をスマートにできるってのも立派といえば立派。どこのお国かまでは分からないけれど、友達同士の会話は少なくとも英語ではなかった。
 そんな彼らに大人気のおみやげがこれ。(ドゥオモ脇)

 自分の名前をオリエンタル風の、独特の装飾過剰文字(アルファベット)で、書いてもらうというもの。植物を思わせる鮮やかなグリーンを文字の基調とし、原色の花や鳥、昆虫の絵柄の装飾を文字に散りばめたようなものというか。それを筆で、ものすごい勢いで一気に書き上げ、巻物のようにして渡すというもの。
 やってるのは、お客と年端が変わらないように見える中国系の男女グループ。ダンボール製の折りたたみ可能な簡易テーブルで営業しているのは、警察が来たらサッと逃げるため。関心するほど、店をたたむ手際は鮮やか。
 でも、店を再開すると、あっという間に山のようなティーンエイジャーたちに取り囲まれている。
 外人の名前を漢字で当て字して、書道のように墨と筆で書くという商売は、ヨーロッパ各地で見たことがあるし、どこもソコソコ人気があるようだったけれど、これほど客に受けているのを見るのは初めて。カラフルでポップなオリエンタル風カリグラフィー。
 他にも、色んなおみやげモノ露店が営業していましたが、彼らの商売がダントツに繁盛しているようでした。たぶん、値段も安いんでしょうな。