シュトゥガルト放送交響楽団/みなとみらいホール
指揮にも色々なスタイルがあるのだな、と思えるようになってきた今日この頃なのですが。
今日のサー・ロジャー・ノリントンという人の場合、演奏中に客席をちょくちょく見る。指揮棒は楽団に向けて小さく振り続けているのだけれど、顔だけ時々こっち側に向けていたり。それが、手前だけではなくて、遠くの二階席まで目配りしている。
また第一楽章が終わった瞬間、くるっと振り返って大きく両手を広げて「ジャン!」とばかりに、決めポーズ。で、「演奏どう?」ってな感じの笑顔。
指揮方針はリハーサルで完璧に仕込み済みだから、何も心配することはない。本番は余裕綽々で客席の反応を楽しもう、ということなのか。
実際、ティンパニーが一般的な演奏よりも強く響く特徴があるだけでなく、全体にすばらしい演奏だったと思いました。
アンコールが終わって、会場の照明が明るくなったのちでも、皆さん、立ち去りがたい雰囲気。ファンが多いのか。ブラボーの声も、いつになく大声だったし。