公安警察のこと②

注)9/18〜/23に行った上海旅行の出来事を時々メモ代わりに書いております。


以前に、麻辣タンなる食べ物を結局は食べられなかった、という話を書いた。(http://d.hatena.ne.jp/a2004/20041009#p1)その続き。
日帰りで蘇州に行った時のこと。「麻辣タン」屋はそこにもあった。
旅行の最終日だということもあって、お店の小姐に声をかけたが、次の瞬間、
「ちょっと待って!」
ジェスチャーをすると私達を置き去りにして、外へ走りだしてしまった。
彼女の走り出した先には、ケンカが始まっていた。腕が太くガタイのいい男VS.痩せぎすの背の高い男&丸坊主で背の低いやっぱり痩せた男。ガタイのいい男は小姐と同じ店の人間らしい。
ただし、最初、ケンカに見えたものは、正確にはガタイのいい男が時折怒鳴りながら、痩せた2人組を交互に一方的に殴りつけるだけというものだった。2人はなぜか逃げようともせず、抵抗も一切しなかった。
少し離れた場所にいた私達にも
「ボコッ」
という肉が打たれる鈍い音が聞こえたほど、それは本気の殴り方だった。
野次馬の輪がすぐ出来たが、どういうわけか
「あーやってる、やってる」
とノンビリした感じでへラヘラ笑いながらケンカ、というか一方的な暴行を見ているだけなのだった。公安も1人、すぐにやってきたが、制止しなかった。野次馬と同じようにただ見ていた。
無抵抗の痩せた2人は、顔立ちや、背の高い方のクセ毛からし漢人ではなさそうだった。
2人が何をしたのかは分からない。状況からして、無銭飲食なのだろうか。それも、あくまでも憶測。本当のことは通りすがりの外人には分からない。
なぜ逃げも抵抗もしないのか。野次馬、そして公安さえも、やられっぱなしで弱っている男たちを笑って見ているだけなのはなぜだろうか?仮に何か悪いことをしたのなら、公安はさっさとしょっぴけばいい。これではただの公開リンチだ。2人が漢人ではないことも気になった。
「こんな訳の分からん、ムナクソの悪い店、店の人が戻ってくる前にさっさと離れよう。俺達だって、危ないかもしれない」
オットがそう言って促し、私達はその場を後にした。これもまた中国。