美しき誤解

バイト先の社員といつもランチ食堂代わりに利用させてもらっている喫茶店で、適当に選んで読んだAERAに「冬ソナ」関係の記事が。辛い結婚生活に耐えてきた中高年女性が、ドラマを見てトキメキを思い出したり、心が洗われたりして、韓国(ドラマ)を通じて新たな生きがいを得ているという。大体そんな内容。
それは美しき誤解のような気がする。こと結婚に関しては、韓国人男性と結婚し、現地で暮らす日本人女性たちのサイトを見る限り、かのお国は全体として日本以上に家父長制が根強く、家族や家のつながりがよくも悪くも日本よりもずっと強くて大変そう。もちろん岩井志麻子のアンアンのコラムに時折登場する現地夫氏のように、彼女をただただ包み込む王子様のような人も個人としてはいるとは思うけど。
だから暴力夫や、理不尽な親族に嫌な思いをさせられてきた人が、かの国のドラマを見て癒されるってのはなんとも皮肉のような。それとも、かの国の人もドラマを通して癒されているのか。
私は見てないので何とも言えないのだが、JMMの韓国女性アン・ヨンヒのコラムによると最近の韓国トレンディ・ドラマの公式は玉の輿だとか。ヒロインは必ず貧しい。「冬ソナ」のヨン様の肩書きは取締役で、まだリアリティがあったが、このごろは財閥二世とかドンドン現実離れしているそうで。それもまた興味深い。