実録・点滴をする猫
今回の帰省の目的は飼い猫さくらのお見舞いと、いつ死んでも心残りがないよう、特に可愛がっている父のために記録写真を撮っておくこと。(点滴をする猫 http://d.hatena.ne.jp/a2004/20040726#p1)そこで毎朝、8時に父が連れて行くという点滴に同行。実家から徒歩3分のペット病院にて。
病院自体はお盆休みで診察はしていないのだが、点滴患者(患獣?)を早朝、受け付けているのみなので、診察室にも入らせてもらえた上、デジカメで撮影し放題。
●このような白い木綿の袋に頭から入れられる。実際に撮影したのは点滴後。下の布には、恐怖に耐えた?よだれの跡が。
●袋に入れられたところを後から撮影。みの虫状態。
●腕の静脈を探して注射。毛だらけなので探すのも大変。
●背中から皮下点滴。注射成分と点滴はほぼ同じらしいが、背中からの点滴の方が量が多く入れられるそう。
●袋入りなので引っかくことはないし、この猫はすっかり観念しているので暴れることはないのだが、念のため点滴中は押さえている。
●この猫にしては、珍しく神妙な顔つき。
一応、飼い主の家族の私としては、この猫が長年、どれだけわがままで図々しくてふてぶてしく、噛み付いたり引っかいたりする困ったヤツか知っている故、この姿や表情が途方もなく間抜けな姿に見えて、悲惨な現場であるにもかかわらず、何故か笑いがこみ上げてくる。
一方、病院の先生は終始、
「さくらちゃんは、本当に大人しくて偉い子だね〜。いい子だね〜」
と、フォロー。実際、この病院にいるときは“借りてきた猫”という言葉がぴったりなほどお行儀がよろしい。
とはいえ向こうも商売だし…と最初は思っていたのだが、何度も何度も、さくらに向かってやさしく語りかけるので、ああ、この先生は本当に動物に愛情を持って接してくれているのだなぁ、いい人だなぁと。
それに引き換え、弱っているペットにカメラを向けてヒーヒー笑っている私は、悪魔のようなヒドイ女です。シミジミと反省。
その後、家族会議によりほぼ回復したとして、この日をもって点滴は終了。実際、私の目から見ても元気そのもの。(ただし、100歳近いおばあさん猫として。ピョンピョン飛び跳ねてるわけではない。)
また1回3000円という費用もさることながら、父の助かるものなら何でも手を尽くしたいというのと、母の年も年だし自然に任せる方がよい、点滴打たれること自体老猫にはストレスであるというのと、(大げさに言うと)死生観の違いによるやや険悪なムードにもこれでピリオド。