エンゼルトランペット

エンゼルトランペット(受咲)と札には

 何年も前に苗を買って以来、毎年白くていい香りのする花を咲かせてきたエンゼルトランペットが先月、突然死した。コンクリートの照り返しが激しいベランダ園芸では、取り立てて弱りはじめたなどの兆候はなくても「突然死」は時々あることで、仕方がないのだが。
 その枯れたエンゼルトランペットの根元に、雑草のような細長いひょろひょろした双葉がいくつか生えてきたのを放っておいたところ、本葉も生えてきた。その本葉を千切って匂いを嗅いでみたところ、突然死したエンゼルトランペットのものと同じなのであった。エンゼルトランペットは全草に毒性があって、決して口にしてはいけないのだが、そのためか汁には独特の臭気がある。
 花が咲けば実がなる。けれども実がつくと、後々の花の咲き具合が悪くなるので、実はどんどん摘んでいたのだが、それをかいく潜ってこぼれ落ちたたタネがあったということか。植物の「増殖したい!」という強い意志を感じてしまった。
 せっかくなのでその意思を尊重して、枯れた親木を引き抜くついでに、小さめの鉢に植え替えた。大きくなって花が咲くといいのだが。

 ところで。
 ここまで書いた後、エンゼルトランペットのことをネットで確認のために少しばかり調べたところ、諸説があって混乱。苗についていた札や手元にある園芸本から、エンゼルトランペット=ダチュラ=チョウセンアサガオと思っていたのだけれど、上から下に向かって咲くのがエンゼルトランペットで、下から上に向かって咲くのは(つまり私のベランダで育てていたやつ)チョウセンアサガオ説とか、一方でダチュラは1年草だと言うし。(私のヤツは少なくとも5年は生きていた。)エンゼルトランペットは低木にあたるらしいけれど、私のヤツは木と言えるほど大きくは育たず、冬になると地上から10cmくらいを残して全部枯れてしまい、春になると再び成長するのを繰り返していた。
 …で、今も成長中のアレは本当は何なのか、謎。ご存知の方がいらしゃったら是非、コメント欄に書き込みをお願いいたします。