ロコ貝はロコ貝として食べたいのよ〜「源氏名」で呼ばないで
お寿司をこよなく愛する者としては、回転寿司屋はとてもありがたい存在です。江戸時代にはファーストフード感覚の食べ物だったわけだし、安くて(それなりに)美味しいものを提供してくれる回転寿司は、ある意味で伝統に則っていると言えるのかもしれません。ですが、ちょっとした不満もあります。それは「代用品」がまかり通っていることです。
こんな感じで。(日経新聞5/17:「ネタのタネ明かし」をベースに)
- ネギトロ:マグロの頭部などに残る赤身に植物油を加える(お店によっては更に鮭もブレンド)
- エンガワ:ヒラメではなくカラスガレイ
- イクラ:サケの卵ではなくマスの卵「マスコ」
- マグロ:クロマグロではなくキハダマグロかメバチオマグロ
- サザエ:アカニシガイ
- アワビ:ロコ貝
でも、ニセモノを出すのは許せない!と言いたいのではないのです。例えば、ロコ貝はロコ貝としていただきたいのです。お値段を考えたら充分に美味しい味です。それを正体を明かせないまま「アワビ」と呼ばれ続けるなんて、ロコ貝の寿司ネタとしてのキャリアと人格を否定してます。(>違う、違う)CCCDの表示がいつの間にかジャケットに印刷されなくなってあたかもCDのように売られてしまうのと同じようなものです。*1(>そ、そうか?)『マトリックス』でネオを裏切るサイファが仮想現実の世界でステーキを食べるようなものです。(>…こじつけっぽい)
そのネタを心から堪能したいのです。中村晃子「恋の綱渡り」ではないですが♪疑いながら〜手をつなぐのは〜いやよ〜♪なのです。
あ、でも「正体がこんなんだったら、食べるんじゃなかった」なんて思うなら、まさに『マトリックス』のサイファのセリフですぞ。
関連:id:sujaku:20040602さんのコメント欄での回転寿司屋の腹黒テク話
*1:いかんともしがたい「だからCCCDとCDは全くの別物だって!」:http://music.cocolog-nifty.com/001/2004/02/cccd_is_not_cd.html