『新釈うぁぁ哲学事典』ショーペンハウエルの「読書について」

 「モーニング」連載中のこの漫画、毎回1人の哲学者にフィーチャーしてその思想をギャグを織り交ぜつつ解説するという体裁を取っているのですが、いつもアイディア倒れの感がしておりました。より分かりにくくしているというか。そのくせ毎回必ず読んでいるのは、私が全くの哲学オンチで、こういう軽い読み物を通して親しめるきっかけが出来たらいいなぁと言う根っからイージーなのと、ヘンなもの見たさのひねくれた性格だからでしょうか。そんな中、今週号はショーペンハウエルのことを知らずとも、純粋にギャグ漫画として楽しめる内容でした。
 哲学的省スペースを実現する、しゃべるIT本棚「ショウペンハウエル」が、「思想書を読んで自分が思索したような気になっている人間は旅行ガイドだけ読んで世界中を旅したつもりのニセ旅行通と同じだ」とか「古典の内容を手当たり次第抜書きした概説書は読むな」とか、ハゲ頭に青筋立てながらビシビシつっこみを入れてくる。すなわちこれが「哲学的省スペース(できるだけ買わせない、読ませない)」というわけで。ひねくれモノの私としては、俄然興味がわいてきました。ショーペン先生にバシバシ叩かれたい。ウフ。