-明日のために-日本のドキュメンタリー写真家/東京都写真美術館
1960年代から今日まで、現在も活躍中の14人のドキュメンタリー写真家の展示。
隣り合わせにアフガニスタンという同じテーマで、かつカラーの展示がありました。ほとんどの展示がモノクロなのでこのコーナーはタダでさえ目立つ反面、一つの展示のようにも見えました。ところが、この一見似たもの同士が、よくよく見ると違っているところがあって、シゲシゲとその違いについて考えみました。
片方は主に戦場、生と死が隣り合わせのようなシチュエーション、男たちという取り合わせであるのに対し、一方は銃後、戦乱の中の日常、もしくはささやかなハレの部分、女子供というのが主な取り合わせ。前者は、こういう言い方は不謹慎かもしれませんが、オーソドックスな紛争地帯のカットであるのに対し、後者は紛争地帯にも日常があることを思い出させてくれるもので、新鮮でした。
後者は今岡昌子という方。女性がこのような地域に足を踏み入れるのは大変なことでしょうが、女性だからこそ踏み込めた風景なのかもしれません。何より子供や女の人たちがリラックスしていたり、あまり撮り手を意識していないような気がします。
アフガン女性はかなりオシャレだと思いました。厳しい状況であることには変わりないのですが、そういう民族の心意気みたいなところに、この人たちのタフさと、いつか来るであろう明るい未来をかすかに感じました。