プチ内部告発

 職場の社員の子たちと、外の喫茶店でランチ。この一ヶ月間、社員は業務の一環として産業カウンセラーのカウンセリングを個別に何回か受けている。そこで「社長をどう思うか?」という質問が全員にあったことが、判明。更に、それに対する皆さんの答えが「くそオヤジ!」一色だったことも。
 産業カウンセラーは「もっと別の言葉で表してみた方が、より気持ちが整理できますよ」と言ったそうだが「別の言葉って言っても、これ以上ぴったりなのはない」だの「一瞬、違う言葉が浮かんだけど、くそオヤジ以上にヒドイので口にするのはやめた」だの、かなりクールな反応なのだった。
 そもそも、会社ぐるみでカウンセリングを受けるきっかけは、1人の有能な古参社員に、業務に差し障りがでるほどの奇行が見られるようになったことだった。(多分、鬱状態になっているのだと思う)なぜ彼女がそんな風に追い詰められてしまったのか、それには社長自身の態度に少なからず原因がある、と社員は思っている。また、それは他の社員にとっても、他人事ではないのである。
 私は社員ではないので、この件にはちょっと距離があるのだが。
 この社長のお仕事は、各地で人材育成に関する講演をしたり、企業の人材育成プログラムを作ったりすることで、自身も産業カウンセラーの資格所持者だったりもする。なのにこの10年間で、小さな会社にもかかわらず、鬱で退職した社員が3人。いわゆる他者のエネルギーを吸って太るタイプなんだろう。本人にその自覚が全くなく、いたって無邪気に振舞うので、更に皆の神経を逆撫でしている。けれどもこういう人が、世間で堂々と人材を伸ばすには、活用するにはなんてことを説いているのは誠に皮肉と思わざるをえないのです。
 因みに彼は初心者向けのブロードバンド解説本も出してたりしますが、この会社がADSLになったのは、つい昨年のこと。理由は、社長である彼がずっと反対してたから。いや、反対も何もインターネットの仕組みが自体がよく分かっておらず、いくら社員が説明しても「うん」と言えなかったってことらしい。そんな彼のブロードバンド本は、社員と複数のフリーランスライターの共同製作で、私も一部書いていたりします。はぁ。