バーバーハーバーなフランス菓子屋

a20042004-03-28

 右の画像は最近、ご近所に出来たばかりのお菓子屋さんで買ったもの。アーモンド粉たっぷりで、素朴な味わいある。
 お店は、元うどん屋さんをそのまま利用している。外装は目の覚めるようなブルーに塗り替えた。けれども中はイマイチ分からない。なぜなら、和風の引き戸で閉められているから。
 今日は暖かいせいか、その引き戸が半分開けっ放しになっていたので、恐る恐る入ってみると、見るからに気の弱そうな痩せた男(推定同世代)が元うどんカウンターの奥に立っている。フィナンシェとかショコラケーキといった焼き菓子類が、元うどんカウンターに少しづつ並んでいるが、その雰囲気はお店と言うより限りなくフリマに近い。
「いつオープンしたんですか?」と尋ねると「3月7日からですぅ…」そんなに前から!気づかなかった…。しかし、この気の抜けたようなしゃべり、といい外見といい何かに似ている。「バーバーハーバー」(ISBN:4063374904 )のマスターだ。ザビエル禿隠しのバンダナはさすがにしていないが、髪はやはり、薄め。
「やっぱり、入りづらいですかねぇ、この店。今日は暖かいから、戸(和風の引き戸)を半分開けて開放感を出してみたんですけどぉ」「すりガラスって良くないですかね…」と、アドバイスを求められているようなので「戸はちゃんと洋風にペンキを塗ってアレンジしてるからすりガラス自体は戸を開けてればそれほど悪くはないと思うし、壁は内装はタマゴ色、外は鮮やかなブルーに塗り替えてるので、オシャレではあるけど、なんかスカスカして殺風景な感じですね」と答えたところ
「そうですかぁ…。でも僕、できるだけシンプルにしてフランスっぽい雰囲気を出したいと思ってるんですよぉ…」その時、男の顔は、まさにマスターの「メルへん」状態。彼の頭の中では今、理想のおフランスなお店像がクルクル回っているのだろうか。
 お魚のお菓子は「マスター」(勝手に命名させていだきます)曰く、「僕、こういう風に線描くのとっても苦手なんです…。誰かイラストが上手い人が『こんなんどう?』って、ちゃっちゃとデザインを考えてくれて、線もキレイに引いてくれたらいいんですけどぉ、でも、がんばって一生懸命描きました」という作品らしい。
「この辺には、お菓子屋さんってないですよね。だから僕、お菓子を作って地元の皆さんに貢献したいな〜と思って」と健気なことを言っているし、しばらくは応援しようと思う。