アンティークレース

a20042004-03-27

 「めぐりあう時間たち」を見てたら花を買いたくなった、と書いた。あれは本気。あの映画には見所が沢山あると思うが、一つには花の扱い方と言ったらいいだろうか。物語上の演出としての効果はもちろんのこと、何より花そのものがとても魅力的に映し出されているように思う。そして、どのシーンでも広めの口の花瓶に、ほぼ同じ長さに切りそろえた単一の花をドーンと生けている。
 それをマネしたく、近所の花屋に向かった。花屋のお兄さんに「ボリューム感のでるヤツが欲しいんですけど」とリクエスト。彼(推定同世代)には、いつも「大体500円くらいで、花持ちがするヤツで…」などと貧乏臭い依頼ばかりをしているのだが、その都度、積極的によいアドバイスをしてくれる。今日は「ボリュームって言っても色々出し方があるんですよ」と、スイートピー10本の場合はこんな感じとか、新しく入荷した新種の白い花(名前は忘れた)の場合は、バサッと逆三角形に広げてやるとかっこいいとか、色々実演してくれたが、結局、一番最初に勧めてくれたアンティークレースという名前のバラにした。2本で840円也。スプレー状に花がいくつも付いているタイプなので実質、16輪分になってお得。
 短めに切り詰めてガラスの花瓶に生けた。ついでに敷物も、ベトナムで買った銀の刺繍の施された白いナフキンに取り替えてみた。なんだか、いい感じ。そこだけなら、映画のよう。周りは、日本の住宅事情よろしく狭っ苦しいのだけど。