バンガー・シスターズ

 「永遠に美しく…」で、魔法の力を借りずともピチピチレザーのボディースーツが決まっていた「アメリカの木の実ナナ」ことゴールディ・ホーン。魔女よりも恐ろしく、CGよりもスゴイもの、それは女優と思ったものだけれど、あれから更に10年。胸の谷間全開ギャルファッションでもまだまだイケる60一歩手前女性になっていた。随所にタルミもあるけれど、強力なオーラで目くらましをかけられている感じ。

 もう一人のヒロインは、人として、女として少し憧れを抱いているスーザン・サランドンさま。かつて雑誌で彼女のインタビューを読んで「一人の女性としての人生と女優としてのキャリアをバランスよく考えて、それをうまく実行してきた人なんだろう」と思った。ものすごくハジけている役もあるし、穏やかな役もある。「キャッツ&ドッグス」というお子様向けコメディ映画の中、「なんて知的でかつセクシーな声なんだろう」と思ったら、そのメス犬の吹き替えも彼女だった。そんな演じられる役の幅が広いところも好きだ。美人ではないけど、きれいな人だと思う。

 つまりこの作品は、そんな二人がスクリーン上で激しくぶつかりあっている様を見るのが楽しいというか、それ以上でもそれ以下でもないというか。私も美しい50代を目指してがんばろうと、これを見て取りあえずは思うんだけどなぁ…30代にして既にかなりダメダメな状態ではツラいものが。2人は素敵だけど、それ以外の人物があまりにご都合主義な感じで映画そのものは退屈。