オールドローズ

 珍しく花屋に淡いピンク色のオールドローズ*1が。マリー・アントワネットの有名な肖像画で、彼女がその手に携えているバラにかなり似ている。1本250円は高いなと思いつつ購入。


 実物を眺めることで、Bunkamuraのルドゥーテ展*2で見ただけでは分からなかったことがいくつか。やはり、香りがとてもいい。人工的に作り出したそれよりずっと力強い。また、一輪挿しにさしてみたが、まっすぐにならない。花がずっしりと重いため、花首では支えきれず、上から5cmくらいの茎のところでぐぐっと直角に傾いてしまう。

 そして、古い教会建築の大きな丸いステンドグラス部分をバラ窓というが、その言葉に初めて納得した。オールドローズを正面から見ると、外周は本当に丸く、中心から外に向かって放射状に広がっていく花びらの開き具合が
バラ窓のそれそのものに見える。今、一般に出回っているバラは、花びらの巻きが中心に向かって閉じていく感じで、形状もどちらかというと紡錘形だ。

 それにしても、バラの香りはなんて幸せな気分にしてくれるのだろう。たとえ一瞬であっても。

*1:詳細な品種は不明

*2:演出として会場にオールドローズの香りを漂わせていた